そもそも人工地震なんてありえない
新年早々…
2024年新年早々、大きな地震が起きてしまいました。
心よりお見舞い申し上げます。
被災地の一日も早いご復興をお祈り申し上げます。
人工地震がトレンドに
さて、今回の地震でトレンドになった言葉で、「人工地震」という興味深いものがありました。
Xでは人工地震が「ある」と「ない」で完全に分断し、もうめちゃくちゃです。
この記事では、「人工地震」の有無と、あったとしてどういう原理なのかを深掘りしていこうと思います。
地震のエネルギーはとてつもなく大きい
まず、「地震のエネルギー全てを人工的に生成する」ことは、現実的には不可能です。
机上の空論としては技術的に可能と言うことはできますが、実際にそれを気付かれずに実行するのは不可能に近いです。
核爆弾を何百も地下数十kmに埋めなければいけませんからね。
ここまでははっきり断言できます。
詳しくは上記の動画で確認してください。
代表的な人工地震
デンバー地震
では、人工地震なんてこの世に存在しないのかというと、実はそれも間違いです。
1960年代、アメリカコロラド州デンバーで起こった誘発地震が、最も代表的な人工地震の一つと言えるでしょう。
当時、化学兵器の生産過程で発生した廃液の処分に困った米軍は、地中深くに穴を掘り、そこに廃液を捨てていました。
これにより、最大でM5.3の地震が起きました。
詳しくは画像をクリックした先の記事に委ねます。
いずれにせよ大事なのは、
「地震のエネルギーをすべて人工的に生成する必要はない」
ということです。
少ないエネルギーのインプットでも、それをテコにして大きな地震のエネルギーを起こすことは、条件次第で可能ということが科学的に証明されているわけです。
したがって、核爆弾がいくつ必要だから無理〜系の論は非科学的な反証となります。
地震はナマズが起こしている
プレートの歪みだけじゃない
読者の中で地震の仕組みを上記のもの「しか」ないと思っている人はいないでしょうか?
実は、プレートが動くことによって溜まった歪みが解放されるタイプ以外にも、地震の原理はあります。
今回の能登半島での地震の原理
断層の近くに大量の水があり、それが何かの拍子で断層を刺激することでも、地震は起きます。
今回の能登半島で起きた地震は、まさにこの原理で起きた地震でした。
東京ドーム23杯分の水が悪さをしたようです。
デンバー地震で米軍が注入した廃液は、オリンピックプール248杯分=東京ドーム0.5杯分なので、実に46倍ほどの水がトリガーになったようです。
江戸時代の人々
江戸時代の人々は、地震は地下深くに住んでいるナマズが暴れることで引き起こされていると考えていました。
「ナマズの正体は大量の温泉水」だったと考えると、江戸時代の人々の直感はなかなか鋭いなと感心してしまいます笑。
ここまでのまとめ
人工的に地震のエネルギー全てを生成することは不可能ということは確かです。
そんなものがあれば、日本は原油を輸入しなくて済みます。
ただ、人工地震自体は過去に何度も起きており、地殻構造調査のためのダイナマイトによるものや、デンバー地震のような不慮の事故まで、規模の大小を気にしなければ枚挙にいとまがありません。
地震の原理には、プレートの歪みが解放されるもの以外に、ナマズ(地下深くにある大量の温泉水)が暴れることで近くの断層が刺激されるものもあります。
ここからは、今回の能登半島の地震が「人工地震」だとする派と、そうではない派、どちらの立場にも立って、両論併記で仮説を展開していきます。
人工地震だとすると…
ナマズを叩き起こせ!
人工地震ではないと考えている人も、一旦人工地震だとして、そうなるように全力で想像力を膨らませてみてください。
今までの話から要するに、寝ているナマズを叩き起こすことができれば、人工的に地震は起こせることになります。
そもそもナマズはどこにいるのか?
どうやら日本はナマズの大生息地のため、デンバー地震のように注水せずともナマズだらけのようです。
上の画像以外にもあるだろう、地下深くの岩盤の中にある水なども含めると、日本のほぼすべての場所にあると言っても過言ではありません。
詳しくは、化石海水や有馬型熱水、スラブ起源水などで検索すると面白いです。
結論、ナマズを用意する必要はないようです。
ナマズの起こし方
ナマズの調達を心配しなくて良いので、課題が一つ解決しました。
次はナマズの起こし方です。
核爆弾説はだいぶ無理があるのは前述した通りなので、他の説としては「巨大電子レンジ説」が消去法で残るでしょうか。
ただこの説には、
巨大電子レンジを稼働するための大量の電力
電子レンジのマイクロ波をナマズにピンポイントで当てること
という課題があります。
一つ一つ考えてみましょう。
ピンポイントで当てるには
電磁波や衝撃波を、ピンポイントで当てる技術自体はあります。
結石を体外から破砕する医療機器などに、その技術が応用されています。
一つ一つは体に無害な衝撃波でも、一点に集中すると小石を破壊するほど強力になる。
一点に集中するまでは体に無害なくらい弱い衝撃波。
この技術はそれらを可能にしています。
楕円の性質を利用しているのですが、詳しくは上記の動画がわかりやすいのでおすすめです。
大量の電力は?
もう一つの電力はどうするのか?という課題ですが、筆者としてはこれが人工地震説を否定する最も致命的な証拠だと考えています。
(否定するんかーい)
2019年〜2024年までの、1月1日の北陸エリアの電力需給のデータです。
早朝2時〜4時のどこかで供給ピークが来るのが特徴的ですね。
正月は夜遅くまでテレビがやっているので、それの影響でしょうか?
もう一つ気になるのが、2024年以外はピーク時に360〜400万kw発電しているのに対して、2024年はピーク時で338万kwと、一番差が小さいところでも20万kwほど、全体的には50万kwほどがほとんどの時間帯で少ないのがまあまあ気になります。
これは2024年1月1日の前日、2023年12月31日(夕方が供給ピーク)の朝方と比較するとやはりそうなので、なぜたった1日でそこまで供給が減ったのかが不思議です。
1月1日は早朝に供給ピークが来る傾向が毎年あったのにも関わらず…
1ヶ月単位で供給が少ないなら暖冬などが理由になると思われますが、たった1日で例年のやり方を踏襲せずに早朝の毎時間帯50万kwの供給が減るというのは、電力供給の世界ではあり得ることなんでしょうか?
ちなみに上記のポストについているコミュニティノートは不正確です。
デンバー地震は核爆弾を使わずに水を地下に注水するだけでM5以上の地震を誘発したので。
まあだからと言って、M7クラス(M5の1000倍のエネルギー)の地震が起こせるとは考えにくいですが。
結論、巨大電子レンジ説はありえない
巨大電子レンジでナマズをピンポイントで高温高圧にして暴れされるという説は、毎時間帯50万kwほどの電力で東京ドーム23杯分の水を温められるのかを計算しないとダメなので、よくわかりません。
ただ、50万kwを発電する火力発電所の規模を見ると、東京ドーム23杯分の水を高温高圧にするのは難しいことではなさそうです。
しかし、もし実行するとなるとかなりの数、電力会社に工作員が入り込んでいたというまた別の課題が発生するので、まああり得ないでしょう。
逆に、人工地震説が真実なら、活断層付近に地下水がある地域の電力会社の統計をずっとモニタリングしていれば、予知できるかもしれませんね笑
生粋の陰謀論者なら、12月31日と1月1日で早朝の電力供給が急に50万kwほど減っていることと、志賀原発の1号機が定格出力54万kwであることから、原発がこっそり再稼働されていた。
そして、原発事故が実は先に起きていて、それを誤魔化すために人工地震兵器で原発周辺に地震を起こし、あくまで地震の影響で原発事故が起きたのを装おうとした、とか言いそうなもんですけどね。
おまけ
ちなみに、電磁波で「直接」岩石を破壊しようという研究は、少なくとも40年以上前の1979年からあります。
これがどれくらい発展しているかは定かではないですが、もしかしたらこちらの方が手っ取り早いかもしれません。
筆者としては次の説を支持しています。
太陽フレア説
太陽活動が活発だった
話を戻して、地下深くの水がなんらかの理由で暴れることで地震が誘発されたのはほぼ確定的な事実です。
先ほどまではそれが人為的に引き起こされたという説でしたが、ここからはそれは太陽の仕業という話をしていきます。
太陽フレアによって、地球の磁場が大きく乱されることがあるのは有名な話ですが、おそらく今回の地震は太陽フレアが地下にあった東京ドーム23杯分の水を動かすきっかけになったと推測します。
磁気嵐で地下深くに電流や磁力の変化が起きる
さらに細かい原理を推測すると、まず磁気嵐によって、地中深くの岩石に電流や磁気の変化が起きます。
それによって小規模な岩石の破壊が起きます。
岩石が破壊されるとその衝撃でさらに電磁波が発生します。
そんなわけないと思う人でも、ライターの仕組みが圧力の変化を電気に変えていると知ったら、そこまで突飛な話でもないと思えるはずです。
ちゃんとした実験は大阪大学がやっていたので、詳しい説明はそちらに委ねます。
いずれにせよ、太陽フレアによる地磁気撹乱による小規模な岩石の崩壊がトリガーになり、たまたまそれがレバレッジされて大規模な崩壊が起こる地中構造を持っていた地域で、地震が起こるという考えです。
いつ起きてもおかしくなかった
太陽フレア起因の連鎖的な群発地震によって、大量の水が活断層をアタックし、今回の地震は起きたと考えるのが一番蓋然性が高いと考えています。
きっかけが太陽フレアではなかったとしても、デンバー地震(M5)の46倍の量の水と、大量の活断層があるので、そりゃあ32の自乗倍のM7クラスが誘発されてもおかしくなかったのかなと思います。
結論
いずれにせよ、プレートの歪みで起きる周期的な地震以外の地震で、大量の地下深くの水が暴れて起こる地震は、大量の水とそれが移動できる空間を把握すれば、地震予知まではいかなくてもリスクの高い地域を絞ることができるのではと思いました。
がんばれ研究者!
おまけ
「太陽活動を見て地震の発生を予想できるとの知見は無い」とコミュニティノートに書かれていますが、だいぶ違和感を感じます。
「風が吹けば桶屋が儲かる」という諺にあるように、複雑系ではバタフライエフェクトや相互作用で、総論として相関関係や因果関係が見出せなくても、個別の事象として本当にそういうことが発生することがあります。
例えるなら、「トマトアレルギーで人が死んだ」という論に、「ランダムに選抜された被験者1万人で実験すると、トマトを食べると死ぬという相関はありませんでした」と指摘するようなものです。
Xでは、このような要素還元主義とホーリズムの根本的な対立によって、なぜかピントが違う議論同士が衝突し、しかもそれがクソリプ大魔神から知識人まで様々な知能・教養の人によって行われているので、それこそ複雑系ですね。
ここまで読んでくださってありがとうございます。では!
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